築30年以上の家の価値はどのくらい?売却しやすい条件・売却方法も解説
所有している不動産が古くなったなどの理由から、家の売却を検討していませんか?
しかし、築30年以上が経過している場合、スムーズに家を売却できないおそれがあります。
今回は、築30年以上の家の価値と売却につなげやすい家の条件、売却するための方法を解説します。
売却前にチェックしたい築30年を迎えた家の価値
結論から言うと、築30年以上が過ぎた家の価値はゼロに等しく、売却は難しくなりやすくなります。
築30年を過ぎた家の価値がなくなる理由には、建物の耐用年数と耐震基準、境界の3点が関係しています。
価値がなくなる理由①耐用年数の超過
家が価値を失う理由のひとつが耐用年数です。
耐用年数とは、対象物を使用できる期間のことを指します。
建物には耐用年数が設定されており、その年数は構造ごとに異なります。
木造の家:22年
ブロックやレンガで造られた家:38年
鉄骨鉄筋コンクリートの家:47年
構造ごとの耐用年数は国税庁が定めています。
耐用年数は新築から少しずつ価値が下がり、耐用年数を超えると売却時に価値はないと判断されます。
築30年を過ぎた家は構造別の耐用年数を超え始めるため、価値がないと言われるのです。
価値がなくなる理由②耐震基準を満たしていない
築30年以上の家の価値がゼロとみなされる理由のひとつには、耐震基準を満たしていない可能性が挙げられます。
耐震基準は1981年5月31日を境に旧耐震基準と新耐震基準に分かれています。
1981年5月31日以降に建てられた家には新耐震基準を満たしており、震度6~7程度の揺れが起きても耐えられる設計が特徴です。
一方、それ以前に建てられた家に適用されている旧耐震基準は、震度5程度の揺れを想定して策定されています。
東日本大震災や能登半島地震などと同等の地震が発生した場合、旧耐震基準だけを満たしている家は耐えられず、倒壊するおそれがあります。
築30年以上の家は新耐震基準の施工前である可能性が高く、震度7クラスの地震発生時のリスクが大きいことから価値がないとみなされ、売却が難しくなるのです。
価値がなくなる理由③土地の境界のズレ
家の価値がなくなるもう一つの理由としては、土地の境界にズレが生じている可能性が挙げられます。
一戸建てタイプの家は土地と併せて売却するケースが一般的ですが、築30年を過ぎると土地の境界があいまいになる場合も。
境界が不明確な状態では土地の正確な面積が計算できず、土地の価値も判断できません。
土地の境界をあいまいな状態で放置すると、隣地の持ち主との間でトラブルになるおそれもあります。
このような理由から築30年以上が経過した家は価値が下がり、売却が困難となるのです。
築30年以上経過しても売却につなげやすい家の条件
築30年以上が経過した家であっても、ある条件を満たしている場合は売却しやすくなります。
売却しやすい家の条件①一戸建てのケース
築30年を過ぎた家が一戸建ての場合、家の間取りと土地が両方ともシンプルであることが売却しやすい条件と言えます。
家の購入を検討する方のなかには、中古の家を安い価格で購入し、自分好みにリノベーションをして住みたいと考えている方もいます。
リノベーションには間取りが比較的シンプルな家のほうが適しているため、スタンダードな間取りの家は買主の目に留まりやすく、売買契約を結べる可能性が高いのです。
土地も四角形のシンプルな形状や、適度な広さがあるほうが買主の目には魅力的に映り、好まれやすい傾向にあります。
その一方、注意しなければならない条件としては再建築不可物件が挙げられます。
再建築不可の土地は既存の家を解体すると新しい家を建てられないため、新築の家に住みたい方からの需要は見込めません。
土地が過度に広い不動産も買主からの需要が低い傾向にあり、売却は難しいでしょう。
分筆できる土地であれば売却の可能性は高まりますが、分筆できないケースではそのまま売却活動を進めることになります。
売却しやすい家の条件②マンションのケース
築30年を超えても売却しやすいマンションの条件は、エリア需要の高さが挙げられます。
都市部など引っ越し先として人気が高いエリアに建てられているマンションは、築年数が一定以上経過したとしても購入希望者が現れやすくなります。
駅から徒歩数分圏内で交通の利便性に優れており、なおかつ有名な施工会社が建設に携わっているマンションも売却しやすいでしょう。
築30年を超えたマンションを売却するうえでは、修繕積立金に余裕があるかどうかも重要なポイントです。
築30年を過ぎるとマンションは大掛かりな修繕が必要になる場合が多く、計画的な積み立てがおこなわれていないと修繕費が不足するおそれがあるためです。
また、リフォームやメンテナンスが定期的に実施されているマンションも比較的売却につながりやすいため、売却する前にはメンテナンスの有無などを確認すると良いでしょう。
築30年以上の家を売却する方法
築30年以上が経過した家を売却するには、古家付き土地としての売却やインスペクションの実施などの方法がおすすめです。
築30年以上の家の売却方法①古家付き土地
築30年以上が経過して状態が悪くても、古家付き土地として売却すると買主が見つかる可能性があります。
経年劣化などで家が傷むと、解体して更地にしてから売却したほうが良いと考える方もいますが、実は一概に解体が良いとは言い切れません。
もし家を解体して更地にすると、解体に必要な工事費の負担が必要となります。
家などが何もない土地は固定資産税として納める金額が高くなり、経済的な負担が大きくのしかかる可能性が考えられるなど、欠点もあります。
古家付き土地として売却すれば古くなった家をリノベーションして新築さながらの状態に変えられるため、自分好みの家を安く購入したい方からの需要が比較的高いです。
少しでも費用を抑えたい方には、古家付き土地として家をそのまま売却する方法が適しています。
築30年以上の家の売却方法②インスペクションによる安全保障
築30年以上が経過した家は、事前にホームインスペクションをすると売却しやすくなる可能性が高まります。
買主にとって築30年以上が経った家は欠陥や不具合の有無が気になるものです。
ホームインスペクションを専門家に依頼すると、家の劣化状態や不具合の確認などを現地で調査してもらえるため、安全性の確認や家の状態把握にも役立ちます。
売却前のタイミングにホームインスペクションを済ませれば、家や土地に興味を示した方に不動産の状態を説明できるため、安心感の獲得につながります。
安全性を立証するためにも、ホームインスペクションを済ませてから売却活動をスタートするのが賢明な判断です。
築30年以上の家の売却方法③リノベーションや修繕の実施
築30年以上が経過した家を売却するなら、室内のリノベーションや修繕をおこなうのもおすすめです。
傷んだ外壁や内装などをリノベーションしてから売買活動を開始すると、内覧に訪れた方に好印象を与えやすくなり、さらには不動産として価値を高めることにもつながります。
また、購入の判断材料として水回りの劣化状況を重視する方も多く、設備を一新するなどリノベーションを済ませた台所やお風呂場は立派なアピールポイントになります。
資金に余裕がある場合はリノベーションをする方法を検討しても良いでしょう。
まとめ
耐用年数や耐震基準などの観点から、築30年を過ぎた家の価値はほぼゼロに等しいです。
それでもシンプルな間取りの一戸建てなど、一定条件を満たした家は売却しやすい傾向にあります。
築30年以上の家を手放すなら、古家付き土地として扱うなど自分に適した方法を選んで売却活動に取り組みましょう。
他社で断られた物件を売却するなら「スグウル」へ
売主様の事情では、現地に行くのも嫌だ、、といったお客様も多数いらっしゃいます。
様々な悩みを抱えている売主様によりそって対応いたします!
お客様の方で、荷物を片づけたり、解体をしたりお手間を取らせることはございません。
もし他社様で雨漏り、訳あり物件の買取で費用を請求された場合や買取金額に納得いかない場合は、当社にご相談ください。
請求費用の減額や買取金額UPをできる限り頑張ります!
あきらめて、お金を払う前に一度スグウルにご相談ください